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何故なら! 要するに! 逆に言うと! (184号 2010年1月)

ミスターリサイクル
 リサイクルデザインでは、町内会や学校に出向いてリサイクルや環境問題の話をさせていただく出前講師の活動をおこなっている。ひと月に2、3度は市民の皆さまの前で話をさせていただく機会がある。最近、妙に気になって「何故なら」、「要るに」、「逆に言うと」の3つの言葉を使わないようにしている。この言葉はとても便利で油断すると口をついて出てしまうが、過去をいろいろ振り返ると、この三つの便利な言葉にはどうも気持ちがこもっていない気がしてならないのだ。

 喋り手が「何故なら」を使うきは、聞き手に(何故)が伝えきていないときが多い。「えっ!?何でそうなるの?」が聞き手の頭の中に思い浮かんでいないのに「何故なら○○だからです」と威勢良く言ったところで、聞いているほうは「ふ~ん・・・」で、「なるほど!」にはならない。

 セミナーなどを聞きにいくと「要するに」を連呼する人がいる。この言葉には「要点をまとめて言いますから良く聞いてくださいね」の意味が込められているはずなのに、「要するに」を連発する人で明確に要点を話してくれる人に出会ったことがない。それ以前に内容がまとまっているのなら、「要するに○○だから要は××なのです」と繰り返す必要はないはずだ。

 3つ目の「逆に言うと」は会議の席でよく出てくるが、「逆に言うと」を言った後のコメントが全く(逆)ではないことが多いのも周知の事実だ。反対意見でもないのに「逆に」を使うのは何故なのだろう。

 「何故なら」「要するに」「逆に言うと」の3つの言葉は便利が故に気軽に使ってしまいがちだ・・・と気がついてしまったその日からその言葉にとても敏感になった。気になり始めると、聞き手にとってはあまり気持ちの良い言葉ではないように思えてくる。思い立ったが吉日と一念発起しその日から使わないようにし、今では全くと言っていいほど使わなくなったが、あまり不自由は感じていない。 これが私の話をする技術の向上につながったかどうかは定かではないが、話をする事が以前よりも楽しくなったのは確かだ。
ミスターリサイクル