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「常識の壁」をぶち破る! (187号 2010年4月)

ミスターリサイクル
最近のニュース番組の画面には、まさに「小説より奇なり」と言える、とても信じられない事件が多々写し出されるが、見ている人は誰も自分の身に起こるとは思っていない。

誰しも「もし?」を想像するのは難しい。しかし「もし?」を考えることによって、これから起こるだろう悲しい出来事を回避することが出来るならば、それは誰もが望むことだろう。

皆さんはピクトグラムという言葉をご存知だろうか?地下街などにある緑色の人が出口に向かっている「非常ロマーク」やエレベーターなどについている「車いすのマーク」などが代表的な例だ。ピクトグラムは言語の壁を超えて情報を共有するための絵文字の事で、例えば海外に行ってもトイレにたどり着けるのもピクトグラムのおかげだ。

このピクトグラムを食材情報にも取り入れようというアイデアを、月刊リサイクルデザインの印刷会社、大川印刷にインターン採用された大学生が提案した。絵文字でアレルギー食材の有無を表記する「食品ピクトグラム」。メニューを見れば食材情報が誰にでも分かるようユニバーサルデザインの開発にこの印刷会社は着手している。インターンの学生が「もし、日本語の読めない海外の人が、表示している食材情報に気づくことができたならば?」を考えることによって生まれた提案だと私は思う。

日々の暮らしの中で「もし?」を考えるのは、たしかに難しいかもしれない。だからこそ、その見えない「常識の壁」を破る必要があるのではないだろうか。
食品ピクトグラム
ミスターリサイクル